APPLE SEEDS

ようこそ。ここはAppleな話や趣味など、なんでも有りのページ。訪れた誰かの中に何かの種を蒔けたら、うれしいのですが。どうぞよろしく。  

ブルーレイ化計画 21。

連日”新型コロナウイルス”の話題が途切れることは無いが、見通しの明るいニュースは聞こえない。今年のGWはこれまでに例の無いGWになりそうです

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再開のブルーレイ化計画。今さらワタシ如きが語る作品では無いが、長文御免。

買い替えf:id:apple-seeds:20200427223212j:plainの「2001年宇宙の旅(初回生産限定スペシャル・パッケージ)」。現在も難解な名作であり、色あせないSF映画の金字塔。映画に疎い人でも何かしら覚えがあるのでないだろうか。

SF作家アーサー・C・クラーク と映画監督スタンリー・キューブリックによるSF映画およびSF小説である。映画はキューブリックが脚本・監督を担当し、入場曲、途中休憩、退場曲が設けられた3部構成で1968年4月6日に公開。同年6月にクラークの小説が出版された。f:id:apple-seeds:20200403212801j:plain

人類の夜明け-THE DAWN OF MAN                       

まだSF映画がB級の枠を出ない1964年、キューブリックが”クズと見なされない最初のSF映画”であり”宇宙におけるヒトの位置を描く映画”の構想を立て、クラークと共同での物語作り、科学考証、共同脚本などを開始。アイデアを重ね、先ずクラークが小説としてまとめ上げ、その後キューブリックが脚本を執筆している。題名は「太陽系はこうして勝ち取られた」から変遷、最終的にキューブリックの決断で現在の題名に落ち着いた。f:id:apple-seeds:20200403212801j:plainf:id:apple-seeds:20200430163241j:plainf:id:apple-seeds:20200430163308j:plainf:id:apple-seeds:20200430163358j:plain
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木星使節-JUPITER MISSION                         

撮影は1965年に開始され翌年には俳優のシーンを撮り終えたが、SFXシーンの完成にはさらに1年半以上を費やした。製作費は予定の600万ドルを超え1050万ドルに達した。

70mmシネラマで製作された本作。視覚効果ではダグラス・トランブルら少人数しかクレジットされていないが、実際には巨大プロジェクトであり、ブライアン・ジョンソン、リチャード・ユリシッチなど、現在では著名な撮影、合成、アニメーションのスペシャリストが多数参加しており、科学考証にも多くの科学者、研究者が携わっている。

これまではあまり考証されなかった、宇宙での物の見え方を再現した映像が素晴らしい。宇宙空間には大気が存在しないため、地上と違い遠くの物体でも鮮明に見える。この再現のために超低速度撮影が使用されている。また、本作で使用された宇宙船などの模型は他作品への流用を防ぐため、キューブリックの指示で図面も含めて廃棄処分されており、資料が極めて少ない。現存するのはアメリ映画芸術アカデミーが所有している、アリエス1B型シャトル(宇宙ステーションと月面の球形の往還機)のみといわれる。f:id:apple-seeds:20200403212801j:plainf:id:apple-seeds:20200430163738j:plainf:id:apple-seeds:20200430163841j:plainf:id:apple-seeds:20200502154359j:plainf:id:apple-seeds:20200430163932j:plainf:id:apple-seeds:20200403212801j:plain
木星、そして無限の宇宙の彼方へ-JUPITER AND BEYOND THE INFINITE      

これまでのSF映画では未来的イメージの電子音楽が用いられることが多かったが、本作では全編にわたってクラシックの名曲が多く使われており、様々な場面でクラシックを用いるという、後の映画にも使われる手法の先駆けとなったのではないだろうか。

特に耳に残るのはやはりメインタイトルとして繰り返し用いられる、リヒャルト・シュトラウス交響詩ツァラトゥストラはかく語りき」の導入部。そして宇宙ステーションのシーンのヨハン・シュトラウス2世の円舞曲「美しく青きドナウ」。

本作では冒頭の「入場曲」、途中休憩時の「間奏曲」、エンドクレジット後の「退場曲」があり、ブラックバーストと呼ばれる黒い画面が数分間続く。本編が始まるまで、席に落ち着くための「入場曲」と休憩の「間奏曲」にはジェルジ・リゲティの「アトモスフェール」、余韻を残しつつ映画館を後にする為の「退場曲」には「美しく青きドナウ」が流れる。劇場で流れる「アトモスフェール」に期待感と緊張感が高められ、「ツァラトゥストラ〜」が流れ始めた時の興奮は忘れられません。f:id:apple-seeds:20200403212801j:plainf:id:apple-seeds:20200502154525j:plainf:id:apple-seeds:20200502154431j:plainf:id:apple-seeds:20200502154458j:plainf:id:apple-seeds:20200430164258j:plainf:id:apple-seeds:20200403212801j:plain

当初予定の1966年から遅れ、アポロ11号が月面着陸を果たす前年の1968年に公開された。ワールドプレミアは4月6日の一般公開に先立つ4月2日、ワシントンD.C.のアップタウン劇場で行われた。度々再公開されており、2014年11月イギリスでの再公開時には「バットマン」3部作、「インターステラー」監督のクリストファー・ノーランの賛辞が予告編に盛り込まれている。

公開当時、映像のクオリティや哲学的なテーマへの賞賛と共に、抽象的な内容や難解な結末に批判もあり、今に至るもこの賛否は続いているが、現在では映画史に残る不朽の名作として認識されている。1991年日はアメリカ国立フィルム登録簿に永久保存登録され、映画史上のベスト作品やランキングなどには必ずと言っていいほどランクインしている。日本の文部科学省でも「特選」に指定された唯一のSF映画である。f:id:apple-seeds:20200403212801j:plainf:id:apple-seeds:20200430164354j:plainf:id:apple-seeds:20200403212801j:plain

日本では1968年4月11日に初公開。高評価を受け、翌1969年3月1日〜4月4日に凱旋興行としてテアトル東京で再上映された。その後、10年後の1978年、作品の設定年である2001年にも公開。2018年10月には国立映画アーカイブで70mmニュープリントでの特別上映、70mmフィルムからリマスターされた物がIMAXデジタル・シアター・システムを備えた映画館で上映された。f:id:apple-seeds:20200403212801j:plainf:id:apple-seeds:20200430225244j:plain f:id:apple-seeds:20200430165642j:plain

ワタシが初めて同作を映画館で観たのが、1978年のテアトル東京でのリバイバル上映時でした。数十分並んだ記憶もあるのですが、それ以上に記憶に残ったのは、ロビーに展示されていたディスカバリー号の精巧な模型でした。撮影に使用された物では無く、いま調べてみると小川正晴という方の作品だったようです。確か1m前後の大きさがあり、細部まで作られたそれを、映画鑑賞前後にたっぷり眺めたのは懐かしい思い出です。f:id:apple-seeds:20200403212801j:plainf:id:apple-seeds:20200403212801j:plain

「2001年〜」のf:id:apple-seeds:20200430170607j:plain中古は比較的よく出ているのだが、ほとんどはジャケットが”スターチャイルド”の最近のもの。中身は一緒だが、どうしてもこのポスターの絵柄を使ったものが欲しかったので、待っていたのだ。

良さそうなものが出たので、初めてAmazonマーケットプレイスで中古を購入してみた。買取王子という店舗からの出品で¥996(税込)、配送料無料。16日購入で20日にポスト到着。期待していなかった初回特典の小冊子、未開封ポストカードも付属していたのは良かったが、ケース裏面の透明フィルム部が切れていた。商品状態は”非常に良い”という記載だったが、仕方ない。ブルーレイ用ケースを買って入れ替えよう。

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これほどまでの事態になると誰が予想できただろう。それで終わるとは思えないが、先ずはGWを乗り切ること

本文中の画像・動画は “Amazon” "YouTube" 他より。                    f:id:apple-seeds:20200403221003j:plain