近畿・東海は例年より早く梅雨入りしましたが、関東は例年より遅くなるらしい。来週前半は真夏日となるところもありそうとの事。なんだかなぁ。
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ブルーレイ化計画 26は2009年公開のアニメ映画「サマーウォーズ」。今や押しも押されもしない細田守監督の初長編オリジナル作品。今までに見た全アニメの中でワタシ的に第1位の作品である。ちなみに第2位は「天空の城ラピュタ」。新規購入中古、やっと入手です。
シッチェス・カタロニア国際映画祭アニメーション部門(Gertie Award)最優秀長編作品賞(第42回)、第33回日本アカデミー賞最優秀アニメーション作品賞など、内外で多数を受賞している。
2010年発売のブルーレイは初登場で週間ランキング1位。初動記録としては当時のアニメ作品歴代1位、BD総合歴代2位。同日発売のDVDも総合ランキング1位を獲得し、同一アニメDVD・BDダブル首位となっていた。
時は2010年。自身のアバターを操ってショッピング、ゲームから行政手続きまで利用できるインターネット上の仮想世界OZ(オズ)。世界中の人々が頼り、社会はOZ無しには成り立たなくなっており、世界一のはずのセキュリティに守られていた。
憧れの先輩の夏希に頼まれ”婚約者のふり”をすることとなった高校2年の健二。長野県信州上田の旧家・陣内(じんのうち)家には当主・栄の90歳の誕生日を祝うため、26人の親族が集まる最中であった。
翌日、OZのシステムが謎の人工知能”ラブマシーン”に乗っ取られ、社会全体に大きな混乱を引き起こす。被害拡大阻止に立ち上がった栄と陣内家一同は、一時はラブマシーン封じ込めに成功するが逃げられ、無敵のアバター”キングカズマ”のみならず4億ものアカウントを奪われてしまう。
夏希は栄に仕込まれた花札(こいこい)でラブマシーンに挑み、陣内家のみならず世界中の支援を受け、奪われたアカウントの解放に成功。なおもラブマシーンは小惑星探査機「あらわし」再突入体の陣内邸への落下を画策。侘助(わびすけ)と佳主馬(かずま)、陣内家の人々に助けられ、健二はOZの混乱を収束させ、栄の誕生日を迎えることができるのか⋯。
長野県上田市の日本の原風景の中、高度に発達したインターネット社会が成立した近未来的世界の崩壊の危機と、思いがけず阻止しようと動く旧家の「大家族」を描く。始まりは高校生の恋愛モノかと思うが、やがて泣いて笑って手に汗握る怒濤の展開、元気をもらえる大感動の物語となっていきます。登場人物は多いがみんなキャラが立っており、それぞれの存在にきちんと意味がある。
劇中での名言も多く、心を動かされる。例えば武家であるご先祖に敬意を表してやまない熱血の万助の言葉。
「こういうのは勝ちそうだから戦うとか、負けそうだから戦わないとかじゃないんだよ。負け戦だって戦うんだ、うちはな。それも毎回」
そして政治家や官僚、警視総監など各界の重鎮との人脈を持ち、親族の尊敬を集める一族の柱である栄おばあちゃんの優しく凛とした言葉。
「諦めなさんな。諦めないことが肝心だよ」
「あんたならできる。そうだよ、その意気だよ」
「家族同士手を離さぬよう、人生に負けないように、もし辛いときや苦しいときがあっても、いつもと変わらず家族みんな揃ってご飯を食べること。一番いけないのはお腹が空いていることと、一人でいることだから」
アナログ(現実)とデジタル(仮想空間)の対比も素晴らしく、立派な田舎の本家や夏の風景は、懐かしくどこまでも美しい。一方、仮想世界OZの緻密で色彩豊かな表現にも驚かされる。特にその色彩は鮮やかでありながら派手ではなく、大量の色が重なり合っても喧嘩することなく成立している。この色彩感覚は秀逸と思う。
また数多くの映画音楽を手がける松本晃彦氏の素晴らしい音楽が、最大限に物語を盛り上げてくれる。主題歌「僕らの夏の夢」はこの映画のために山下達郎氏が制作している。
もう12年前の作品だが公式HPはまだ存在しており、HP左上目次のキャラクターから、陣内家 家系図とアバター家系図で各キャラクターとそのアバターが紹介されています。誰がどういったアバターとなっているか知ってみるとまた面白い。舞台となった長野県信州上田市とコラボした公式サイト「サマーウォーズの里・信州上田」も盛り沢山でなかなか楽しい。ロケ地ガイドマップもダウンロードできます。「サマーウォーズ」はまだ終わりじゃない。
2009年の劇場公開から10周年を迎えた2019年、「UPDATE」と題された10周年プロジェクトとして様々なイベントが実地された。そして2020年1月、本作が「サマーウォーズ4DX」となって映画館に帰ってきた。”4DX”とは作中シーンと連動した座席の稼働や風、水(ミスト)、香り、煙など感覚を刺激する演出を体感(4D)できる劇場上映システム。
劇場に足を運んだ人たちからは「4DXで本当にOZに入り込めた」「何度見ても泣いてしまう」「戦闘の激しさにびっくり」と絶賛の声が上がっており、期待以上の臨場感だったようです。
10年以上たってもなお⋯。愛されてますね、「サマーウォーズ」。何だか自分の事のように嬉しいです。今年ももうすぐ夏がやって来ます。毎年、夏の風物詩となっている「サマーウォーズ」のTV放送ですが、7月には細田監督の新作「竜とそばかすの姫」が公開予定です。それに合わせて7月2日から日本TV・金曜ロードショーで「おおかみこどもの雨と雪」「バケモノの子」「サマーウォーズ」が3週連続放送予定です。
2年続きのコロナ禍です。それでも今年も「サマーウォーズ」は元気です。「よろしくお願いしまぁぁぁすっ!」
偶然見つけたブルーレイは2010年発売。いくつかの特典付きでなかなかの豪華版。全貌の展開図的画像がこちら。表面にドット文字風のSWなど、裏面にはOZの鍵マークが白印刷された透明スリーブの中に、背景画が描かれた三方背BOXと、黒いオリジナルアバター絵柄花札セットの箱が、帯にくるまれて入っている。
帯表面に夏希と健二の後ろに、OZでの戦いのための装備と運び込まれたイカ釣り船、陣内家の人々が並ぶ絵柄、裏面にはディスク内容や封入特典紹介。この帯を外すと冒頭に掲載した青空にSWの文字が浮かぶ外観になります。この背景画は栄おばあちゃんと幼い侘助が手を繋いで歩いた道です。立ち上がる入道雲とあさがお畑が広がる、物語を象徴するとても美しく懐かしい風景です。三方背BOXにはBDケースと封入特典のARTBOOKが収められています。BDケース表面に陣内家の家紋旗を持った夏希の後ろに、健二や陣内家の人々が並ぶ絵柄、裏面はOZ世界での皆のアバター達の絵柄で、裏面は表面の鏡像になっています。
ケース内には本編ディスクとプロモーション映像や細田監督へのインタビューなどの特典ディスク、透明素材のOZ公式ステッカー2枚、フィルム・ブックマークというフィルム断片。ワタシのものは信州・上田に着いた夏希と健二を、陣内家の女性達が迎えるシーン辺りのカットでした。出荷時期によって入っている上田市作成のチラシは入っていませんでした。
特典ディスクには「サマーウォーズ・ナビ」というものが入っており、本編映像を再生しながら様々な解説、注目ポイントや絵コンテムービーなどが表示され、気付かなかった着眼点や視点で、また違った楽しみ方ができます。 そして豪華特典のARTBOOK。コルク調の厚い表紙の文字や家紋はエンボス処理。中身は本編の美術背景と解説を中心に、制作状況の読み物も掲載されています。美術背景は本編と違いキャラクターが存在しない”一枚の絵”として見ることができ、素晴らしく美しい。見応え、読み応えたっぷりです。もう一つの特典がオリジナルアバター絵柄花札セット。劇中で重要な事物となる花札をアバター絵柄で制作。箱を開けると二つに分けて入った花札と”役”の一覧などが書かれたルール説明書。こちらは未開封でした。単にコレクターズアイテムという事でなく、ちゃんと遊べるというコンセプト。でも勿体なくて遊べないですよね。
こちらは今年3月23日に昨年2月ぶりとなる桃太郎王国 習志野店で¥1,430(税込)で購入。新品定価は¥10,780(税込)。新品はAmazonでも1万円を下らない価格で、付属品不備の中古がこのくらいの価格。こちらは目立った汚れや傷も無く、帯も残存し公式な付属品は完備・未開封。10年以上前の作品なので価格は下落しているが、他の中古店でも付属品完備なら¥2,000前後。満足の買い物でした。
この店もちょくちょく見に行ってはいるのだが、映像作品はコロナ禍前の半分ほどに減ってしまった。桃太郎王国に限らず中古品不足があるようだ。
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一昨年ペットショップから逃げ出し、千葉県柏市で目撃されていた「ミナミジサイチョウ」が昨日、千葉県白井市で捕獲されたそうです。体長1メートルほどの南アフリカなどに生息する絶滅危惧種。ヘビやバッタなどを食べて生き延びていたとみられ、怪我もないようで何より。日本には似合わない鳥だよね。
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