駅までの道の曲がり角にある家に、白茶の可愛いネコがいます。
朝か夕方に通りかかると、庭に座り込んで通りかかる人や車を見ていたりして、たまに道に出てきている時に声をかけると、「にゃー」と答えてくれます。
そこでこんな光景を見かけることがあります。何度かの断片をまとめてみると⋯。
朝と夕方のある時間になると、ネコは道に出てきて何かを待っているようです。
しばらくすると遠くにイヌを連れたおじいさん (時にはおばあさん) の姿が見えてきます。いつもの散歩なのでしょう。
ネコは耳を立て首を伸ばしてそれを確認すると、「にゃー」と一声鳴いて飛び出していきます。何故かまっしぐらにおじいさんとイヌのところに。
穏やかそうなおじいさん。黒と灰の雑種と見えるイヌも若くはないようです。おじいさんと同じ足取りで少し前を歩いていきます。
ネコはしっぽをピンと立て、何だか嬉しそうにその1人と1匹を先導しています。
おじいさんはネコにもイヌにも声をかけることもなく、イヌはそのネコを気にする風もなく、 ネコは後ろを振り返りながら、時おり「にゃー」と鳴いて歩いていきます。
その様子はちょっと得意げにも見えました。
一度だけ近所のおばさんでしょうか、「今日もいいわねぇ」とネコかイヌに声をかけるのを聞きました。
きっといつもの光景なのでしょうね。おじいさんは少し微笑んで頭を下げ、2匹はそれに答えることもなく、ゆっくりと歩いています。
1人と2匹は何もしなくても、それぞれのやり方で通じ合っているように思えました。
少し歩いてから振り返ると、 1人と2匹は曲がり角を曲がって見えなくなり、 ワタシはまた歩き出しました。
本文中の画像・動画は ”Google画像検索” より。