APPLE SEEDS

ようこそ。ここはAppleな話や趣味など、なんでも有りのページ。訪れた誰かの中に何かの種を蒔けたら、うれしいのですが。どうぞよろしく。  

暑い夜に、海の底へ。

雨と風の白いスクリーン。今日の夕立はスゴかったですね。被害も出ていたようです。
でも過ぎた後の風は気持ちよかった。皆さんは何処で過ごしていましたか?
・・・ 
このところの蒸し暑い夜を、何気なく手にしたこの本でうっちゃりました。
「深海のYrr ”イール”」。著者はドイツ人、フランク・シェッツィング。写真によればなかなか男前。上・中・下3巻で文庫1500ページオーバーの長篇ですが、読む時間が待ち遠しかった。f:id:apple-seeds:20200403212801j:plain
f:id:apple-seeds:20200407131654j:plain
ノルウェー海で無数の異様な生物が発見され、カナダではクジラやオルカが船や人間を襲い始める。海洋異変は陸上も巻き込み、世界中に拡がる。母なる海でなにが起きているのか。
”ドイツのマイクル・クライトン”と評される物語は、膨大な知識に裏打ちされた現代自然科学、状況描写の中で、架空の登場人物と実在の研究施設、科学者、探査機器が共になり、地球規模の自然異変? 地球外生命? 国家の陰謀? 読み進むまでどこに落ちるのか、確信が持てない展開です。
日本人の感覚からすると海外作品特有のまわりくどさは若干、感じられるかもしれませんが、エンターテインメントとして一級品だと思います。こっち方面が好きで時間のある方はぜひ。f:id:apple-seeds:20200403212801j:plain
ハリウッドでの映画化も決定しているそうで、シェッツィング本人はジョージ・クルーニーなどの出演を望んでいるらしい。
本書中には「アビス」などの映画を、既存事実として登場人物が語る場面もあり、映画化を意識していたとも思わせる。f:id:apple-seeds:20200403212801j:plain
根底には自然破壊への警鐘もあるわけだが、昨今、至る所で叫ばれる「地球が危ない」という言われ方には違和感を覚えている。
ヒトからすれば永遠とも言える時間を経た地球には、人類の存在など瞬きにも足りないのではないか。地球は人類や全ての動植物が滅亡しようとも意に介さず、その環境を変え最後の時が来るまで、ただ存続していくのではないか。
「危ない」のは地球ではなく、人類と私たちが変えてしまった自然、全ての動植物たちだろう。
本書で語られる「すべてはひとつ」という言葉が印象に残る
・・・ 
さて、昨日のiPhone祭り。参加された方それぞれ、いろんな物語があったようです。
無事に手に出来た皆さま、きっといい思い出になったと思います。嬉しそうでなにより。いいなー。
本文中の画像・動画は ”Amazon” より。                          f:id:apple-seeds:20200403221003j:plain